参拝について

参拝の基本

鳥居の前で一礼

鳥居の前に着いたら,くぐる前に軽く一礼を。一番外側にある「一の鳥居」から順にくぐりましょう。参道を進む時は,中央ではなく,端を歩きます。参道中央は「正中」といい神様が通る道なのです。

御手洗で穢れを落とす

参拝をする前に手水舎で身を清めます。右手でひしゃくを取り,水を汲んだら左手→右手→口→左手の順に清めましょう。最後はひしゃくを立て,柄に水をつたわらせて清めます。口をすすぐ時にひしゃくを口に直接つけてはいけません。

ニ礼・二拍手・一礼でお参り

会釈して,お賽銭を静かに投じ,鈴があれば鳴らします。「二礼二拍手一礼」が作法です。神前に深く二度お辞儀をし,手のヒラを合わせたら右手を左手の親指付け根程度まで下げ,柏手を2回打ちます。両手をあわせて祈願を終えたら一礼します。

願う気持ちで祈願します

祈願するのは二拍手の後。まず,日ごろの感謝を神様に伝えるとよいでしょう。今日お参りに来た理由を心の中でお伝えします。名前や住所を申し上げると,なおのこと願い事が届きやすいといった説もあります。

御朱印のいただき方

御朱印を用意しよう

御朱印をいただくには御朱印帖が必要です。墨書きや朱印が滲まず,裏写りしない和紙製の御朱印帖を用意しましょう。

お参りをしよう

御朱印は参拝の証としていただくものです。御朱印を依頼する前にお参りをしましょう。神社によっては参拝前に御朱印帖を預け,参拝中に御朱印を書いていただける場合もあります。その場合は神社の指示にしたがってください。

御朱印をいただこう

社務所や御朱印所で御朱印をいただきます。神社では御朱印や御守りなどのお代を初穂料と呼びます。神職の余計な手間をかけないよう,初穂料はできるだけぴったり用意しましょう。

大切に保管しよう

御朱印を書いていただいたら感謝の気持ちを伝えて両手で受け取りましょう。いただいた御朱印は神様の分身です。神棚がある場合には神棚,なければタンスの上段など,清浄かつ高い位置に保管するようにしましょう。

参拝の疑問

効果的な参拝は?

参拝ではお願いをするだけではなく,日常を無事に過ごしている感謝も伝えましょう。お願いごとだけでなく,「神様の前で誓いを立てる」気持ちで参拝するものお勧めです。どう心を込めるか,また,込めた方がよいかは心の持ちようが大切です。

写真は撮っていいの?

撮影禁止の案内がある神社以外は,撮影が許可されている場合が多いと思われますが,参拝を済ませてから撮りましょう。ただし,御神体や社殿内部の撮影はNGです。フラッシュをたいての撮影は建物が傷むこともあるので避けましょう。

参拝する時間帯は?

基本的には境内は参拝自由ですが,陽の気があり,緑や境内の雰囲気なども存分に楽しめる日の出ている時間帯がよいとされています。大きな神社では夜間は社務所や社殿が閉まってしまうことがありますので注意しましょう。

お賽銭はいくらいるの?

5円は「ご縁がある」という語呂合わせから縁起がよいとされており,金額が高額であればあるほどよいというわけではありません。中でも意味の込められた縁起のよい金額もあります。

  • 5円 ご縁がありますように
  • 10円(5円2枚) 重ね重ねご縁がありますように
  • 15円 十分ご縁がありますように
  • 21円 割り切れない数字なので,恋愛継続・夫婦円満願いによい
  • 25円 二重にご縁がありますように
  • 35円 再三ご縁がありますように
  • 45円 終始ご縁がありますように
  • 50円 五重の縁がありますように
  • 105円 十分にご縁がありますように
  • 115円 いいご縁がありますように
  • 125円 十二分にご縁がありますように
  • 485円 四方八方からご縁がありますように
  • 10000円 「円万」から「円満に通ず」という意味とされる

参拝する順番は?

主祭神を祀る本殿をお参りして,境内の小さなお社(摂社・末社)をお参りしましょう。摂社は親子や兄弟,土地の神様など,末社はそれ以外の縁ある神様を祀っています。

おみくじは持ち帰る?

おみくじは持ち帰っても問題ありませんが,おみくじを結ぶと「神様と縁を結ぶ」,凶のおみくじは「利き手と逆の手に持って片手で結べば,困難な行いを達成することによって凶が吉に転じる」などと言われています。

お守りはいくつまで大丈夫?

お守りを複数持っていると神様同士が喧嘩をする等といいますが,日本では八百万の神の国なので,万物に神様が宿り,共存すると考えられています。ただし,お守りは神様の力が宿りますので大切に扱いましょう。

神社の御朱印はお寺と同じでいい?

日本では日本の信仰と仏教が混ざり,独特の儀礼を生み出した神仏習合の考え方が一般的ですが,寺社によっては見解が異なり,御朱印の混在をNGとしているところもあるようです。あらかじめ確認しましょう。

体調が悪い時の参拝は?

体調が万全ではないと人で賑わう神社などの場合,無理をすることになりますので,体調と相談しながらお参りしましょう。ご自身が「お参りはちょっと…」という気持ちであれば,日をあらためてよいのではないでしょうか。

10月(神無月)の参拝は?

神無月には全国の神々が会議のために出雲大社に集まると信じられてきました。諸説ありますが,一説には神無月に神々が出雲へ出向く間,留守を預かる「留守神」が土地にとどまり,神社を守るとされています。また,不在であっても,どの神社のお参りで聞き届けられる説もありまう。

初穂料が分からない場合は?

初穂料は300~500円のことが大半です。神社で金額が提示してある場合はそれにしたがい,分からない場合は「いかほどお納めすればよろしいでしょうか」と聞くのがスマートです。