識名宮


沖縄県那覇市に鎮座する熊野三所権現を祀る琉球八社の一つ。尚元王の長子尚康伯の病気回復に霊験があったことから,病気平癒,健康祈願,長寿の神としての信仰があります。

由来

社号は琉球神道記(1608年)には「尸棄那権現」,琉球国由来記(1713年)には「姑射山権現」と記されています。なお,前者には「縁起亦明ナラズ。熊野神ト見ヘタリ。石窟惟霊地也」と祭神のことが記されており,さらに近世沖縄における熊野三山,いわゆる権現信仰としては末吉宮は熊野新宮に,普天満宮は熊野那智(飛龍)に,識名宮は熊野本宮に見立てて信仰されていました。特に琉球王の篤い信仰を承け,尚元王(1556~72年)の長子尚康伯の病気回復に霊験を得て,識名宮と神応寺を建て,大あむしられに看守させたといわれています。
戦前の識名宮神社の社殿はもと洞内にありましたが湿気がひどく腐朽し、康煕19年(1680年)に洞外に移築して瓦葺としました。ときの惣奉行守浄(阿姓四世)により,拝殿・石垣などの修補がなされた後,戦災で焼失しましたが,昭和43年に社殿が復興しました。

★ これまでの記事 → 福岡の杜ブログ

★ 公式ホームページ

散策


道路側から見た鳥居。扁額が横文字で書かれているのは珍しいですね。車にひかれないように注意しながら撮影しました。


入口付近にある由緒書き。創建は尚元王の時代って…400年以上も昔だって!


参道を進むと右側に手水舎があります。心身を清めましょう。


ここを通って進みます。左側は社務所です。


途中で見つけた古い燈籠。沖縄はこんな感じなのかな。


識名宮の拝殿。さすがです。台風でも壊れないようにコンクリート造り!


拝殿前の狛犬様。あれ?シーサー様かな!?


拝殿の中の様子。きちんと整理されていますねー。


拝殿の柱に「参拝順路」の表示がありました。裏に回れるようなので行ってみます。


え?細いけど。ここを通って行くの?何があるのか楽しみ~。


ふっと見上げたら本殿がありました。


本殿の裏には,戦前の社殿があったとされる洞穴がありました。中には入れませんでしたが,調べてみると月2回は開放しているそうです。


洞窟の上にそびえ立つガジュマル。沖縄ならではの独特の雰囲気でした。

御朱印

御祭神

伊弉冉尊

速玉男尊

事解男尊

午ぬふぁ神

識名権現

所在地

沖縄県那覇市繁多川4-1-43