平安時代に建立された日本最古の神社建築が残る神社。宇治川沿いの散策路からすぐ近くに鎮座し,周辺には木々が生い茂り,春は桜,秋には紅葉も楽しむことができます。
由来
宇治上神社は京都府宇治市を流れる宇治川の東岸,朝日山のふもとに鎮座しています。創建の年は定かにはなっていませんが,延長5年(927年)に編纂された「延喜式」の神名張の中に存在が確認できることから,それよりも以前に創建されたと推定されます。応神天皇は,学問に励む菟道稚郎子を寵愛して皇太子に立てましたが,菟道稚郎子は「兄である仁徳天皇が皇位を継ぐべき」と譲り,自ら命を絶ったと言い伝えられています。兄を想う徳があり,勉強熱心だった菟道稚郎子にあやかり,学業にご利益があるともいわれています。明治時代以前までは近くの「宇治神社」と合わせて「宇治離宮明神」と称されていました。平成6年(1994年)には宇治川を挟んで対岸にある平等院と共に世界遺産に登録されました。
散策
宇治神社を参拝した直後,鳥居が目の前に現れました。社号標の書体が面白いですね^^
参道を進むとお寺のような門に辿り着きました。さらに進みます。
国宝に指定されている「拝殿」。健保3年(1215年)に建立されたと推測されます。
拝殿前の砂は「清め砂」と呼ばれ,9月1日に行われる八朔祭で氏子から奉納されるものです。境内の清めの砂として1年間盛られ続けます。
境内の配置はこうなっています。矢印に沿って右から回ります。
御神木のけやきは,樹齢330年以上。宇治市名木百選にも選ばれており,高さ27mもあります。
「宇治七名水」と呼ばれた一つ「桐原水」は,現在でも清水が湧き出しており,手を清める為の「手水」として使われています。飲まないでくださいね~!
こちらも国宝指定の「本殿」。平安時代後期に伐採された木材を使用していることが確認されており,康平3年(1060年)建立とのこと。すごい!
本殿前の狛犬様。しっかり監視されています^^;
本殿を横から見た様子。神社建築として最古のものに属する建造物で,左殿,中殿,右殿の内殿三棟を覆屋で囲んでいる特殊な形をしています。
本殿左側にある「厳島社」
その近くの「武本稲荷社」
本殿右側には「住吉社」,「香椎社」が祀られています。
御朱印
御祭神
菟道稚郎子
応神天皇(菟道稚郎子の父)
仁徳天皇(菟道稚郎子の異母兄)
所在地
京都府宇治市宇治山田59